避難計算の考え方

「新・建築防災計画指針」において建築物の避難安全性を評価する手法として避難計算という手法がありますが、ここではその役割や考え方、注意点について解説します。

避難計算とは

■避難計算の役割

避難計算とは、ある階を出火階とみなし、その階にいる人々の全員が階段室内まで避難する状況を予測し、これによって建築物の避難安全性を検討評価するものです。
避難計算の目的は設計者に「避難導線」について考えさせることにもあるので、単に評価基準を適合させるだけではなく避難者の流れに無理のないプランを検討し、合理的な避難導線を設計するように工夫する必要があります。

■評価の概要

避難計算では3種類の避難時間を求め、それぞれに対する許容時間と比較評価する必要があります。
また、避難経路上の混雑状況も予測し、廊下や附室がそこで滞留する人々を無理なく収容できる広さがあることを確認する必要があります。予測する避難行動は全員がその階から退去するまで、すなわち最後の避難者が階段室あるいは屋外に逃げ込むまでの間が対象となります。

避難計算は以下の手順で行われます。

①各階ごとに避難対象人数を求め、避難計算対象階を選定します。

②避難計算の対象となった階について次の評価を行います。

a)居室避難の評価:各居室について、そこが出火室となった場合の避難時間を求め許容時間と比較評価します。
b)階避難の評価:その階の一つの居室を出火室とし、階全体の避難者の流れを設定し、避難時間と避難経路上の滞留人数を求めます。

求める時間には「階避難時間」と「廊下避難時間」とがあり、それぞれ許容時間と比較します。
また、滞留人数についても必要な滞留面積が確保されているかを確認します。

居室避難時間の評価

■居室避難の考え方
■注意点

廊下避難時間の評価

■廊下避難の考え方

避難計算-2

廊下避難時間 (T2) ≦ 廊下許容避難時間 (rT2)

※階避難時間は、該当する階段へ避難する避難者数やそこに係る居室・廊下の形状、扉の幅等によって決まります。
※階許容避難時間は、その階の全ての居室及び廊下の面積で決まります。

■注意点

階避難時間の評価

■階避難の考え方

避難計算-3

階避難時間 (Tf) ≦ 階許容避難時間 (sTf)

※廊下避難時間は、該当する階段へ避難する避難者数やそこに係る居室・廊下の形状、扉の幅等によって決まります。
※廊下許容避難時間は、その階の全ての居室及び廊下の面積で決まります。

■注意点

滞留面積の評価

■滞留面積の考え方

避難計算-4

必要滞留面積 ≦ 滞留可能面積 (mA)

※必要滞留面積は、当該廊下・附室に滞留する最大の人数で決まります。
※滞留可能面積は、当該廊下・附室の実際の面積です。

■注意点

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